生まれたばかりの赤ん坊に遺言されるような危うい時代に私たちは生
きている。
へその緒がついたままの新生児、今を力一杯に駆け抜ける少年、夜の
街で携帯電話に見入る女子高生・・・。さまざまな年代の子どもたちの
一瞬の表情を捉えた写真に、詩人・谷川俊太郎が詩を寄せた写真詩集で
す。
「今」を全力で生ききり、一瞬一瞬を脱ぎ捨てて新しく生まれ変わり
ながら成長する子どもたち。子どもを取り巻く大人にとっては、あの日
通り過ぎていった子どもたちの表情、今見過ごしている子どもの心に出
会い、ふれあいを深めるきっかけとなる一冊です。
子どもたち自身にとっても、詩は自らの心を模索する道しるべとなる
でしょう。それらの詩は彼らの心の奥底にとどまり、長い人生の途上で
何度も浮上しては、自己を見つめる機縁となるはずです。年代を超えて、
広くお薦めしたい一冊です。
育児疲れのママに、心のビタミン。
子どもたちの写真に癒されます。